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強くなりたいと言った それは優しさって聞いた

優しい記事を見つけたので。

優しい投手・大瀬良大地のあの日の涙はかわいたのか(文春オンライン) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180819-00008377-bunshun-spo

久しぶりに嬉しそうに入団してくれる新人がいた。
それまでの数年間ドラフト会議をまともに見ていなかったのもあるけども、久しぶりに見たドラフト会議で獲得した新人は嬉しそうな笑顔をしていた。
16年ぶりにAクラス入りをした、2013年の秋だった。
それが、私が彼を知った時だった。

翌2014年、オリックスとの交流戦を観に行くことになった。
応援グッズは実家にしか無かったので、こっちで観戦するときのために現地で買うことにした。
ついでにせっかくだから選手のTシャツでも買おうかな、と眺めていたとき、ふとその日の先発を思い出した。
前日に予告されていた先発は、昨年の秋にドラフトで笑っていた彼だった。
「そうだ、14を買おう」
私が初めて自分で買った選手のグッズは、14と番号がついたTシャツ。その日、ぼこぼこに打たれて負け投手になったことはよく覚えている。
次に彼が投げる試合を見たのは、CSの二戦目だった。
初夏にボコボコに打たれた彼は、見違えるような投球をして負けはしなかったけども引き分けの末にCS敗退が決まった。
多分、彼だなと思ったのはこの時なんだと思う。ユニフォームを手にするなら、確率的に出番のある野手を買おう。そう思っていたはずの私は、オフで14のユニフォームを手に入れた。
このシーズン、二桁勝利をした彼は新人王に選ばれた。
防御率としてはまだまだだったのは間違いない。それでも、彼はローテを担う活躍をした。

よし、ユニフォームを買おう。そうして手元に来たのは14と15のユニフォームでした。
帰って来るから!!つい!!!
余談になるが2015年シーズン。15番の登板日に観戦に行くことが非常に多く、14ユニの出番が極端に少なかった。
14はこの年は援護に恵まれず、チーム事情もあって中継ぎに回ることになった。
先発でダメだったわけではない。色々なところを痛めながら、彼はチームのために中継ぎになった。
終戦で結果として彼が打たれて負けたのは事実である。
最前列で号泣する選手がそういるだろうか、いや、いない。
隣のマエケンに慰められながら整列した彼の姿を覚えている人は多いはず。
私はそうやって泣いてる14が見たかったんじゃないんだよ!!!!
先発やってエース格になっていく君が見たかったんだよ。そうじゃないんだよ。
2016年も中継ぎで、よし今年こそはと迎えた2017年。
登板日を指折り数えることも慣れました。
開幕カードで登板が無かったら、週頭の平日カード。今年もなかなか会えそうにないなぁそう思っていたGW、チャンスが巡って来る。
祝日なら!!チャンス!!そう思ったあの日、14番のユニフォームを着て行った先で背中から浴びたのは打たれた彼に対する野次でした。
仕方ない、そう繰り返してきた三年。でも全部彼のせいじゃない。中継ぎになったのだって全部が全部彼の姓じゃない、そこで無理だってしてた。
だから、全部が全部打たれた彼が全部悪いんじゃない。
何とか二桁で終わった昨年だったけど、こんなものじゃないって思いたかった。

迎えた今年、キャンプから調子が良さそうなニュースが聞こえてきていた。
今年はちゃんと先発で一年終わるかな。今年はどこで投げるかな。
開幕カードで彼の名前が上がっていた。週末、今年はチャンスが多い。
蓋を開けると土曜日が定位置になり、あれよあれよと前半戦で二桁勝利。
他の先発陣の調子が振るわないこともあってまさかのカード頭のエースポジションを貰うこともあった。
好成績で初めてのオールスターにも呼ばれた。後半戦からはまた、土曜日が定位置になった。
8/18、とうとうあと一勝で背番号の数まで勝ち星が届く。
今年、自信をもってユニフォームを着て球場に行くことができる。
ちゃんと彼は活躍してるでしょう?そう言える。
中継ぎの頃、自身の無さそうな顔が表情に出ていたことを思うと、今年はドヤ顔に見える。
顔に出やすい投手だから、抑えにはほんと向かないな。
8/25、いつも通りならば14勝がかかった登板日。何の縁か、良席での観戦が決まっている。

号泣する準備なら、もうできている。

君を応援して来て、ほんとによかった。

今年は最後まで笑っていてください。